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日テレ 日本一顧客思いのクリーニング店

私たちの店主が試行錯誤の末、納得のクリーニングを実現するまでの紆余曲折を描いた「日本一顧客思いのクリーニング店」そのきっかけとなったある「事件」とは!?宮田さん主演でドラマ化され書籍は14万部の大ヒットとなりました。

大手クリーニング店のバイトで生計をたてている真野葉一は正社員への昇格を打診されていた。しかし、葉一は、会社の歯車になることに不安と疑念を持つ。ある日、神田百子がクリーニング屋に訪ねてくる。明日の結婚式に着ていくドレスにシミがついてしまったのだ。葉一のお店では明後日の仕上がりになってしまうため、学生時代にバイトをしていた小さなクリーニング店に助けを求めたところ、急ぎで受けてくれるという。お客さん1人1人に対応できる仕事をしたいと思った葉一は安定の道を選ぶべきか迷いながら小さなクリーニング店で「経営者」となる選択をする…。

葉一
葉一

顧客第一をモットーに営業開始!

葉一
葉一

神田百子さん・・・

百子
百子

顧客第一

真野・・葉一さんか

恋も仕事も順調な葉一のもとに男が訪ねてきた。彼が監督を務める少年野球のユニフォームを明日の午前中までに仕上げで欲しいと懇願される。最後の大会になる子もいるからきれいなユニフォームで臨ませたいとも。使命感に燃える葉一。だが数量多く納期もタイト。どうする葉一

葉一
葉一

必ず明日の午前中に仕上げます

百子
百子

監督の想い素敵ね でも大丈夫なの?

葉一
葉一

普段通りじゃ間に合わないからまとめて洗うしかないな 傷みませんように

葉一
葉一

えっ

葉一
葉一

最後の大会をこのユニフォームで・・・顧客第一を掲げるのやめなよと言われた

葉一
葉一

自信を失い引きこもりに

百子
百子

あらあら

自信を失い店を閉め引きこもる葉一。そんな時百子に劇団を主宰する知人から連絡が。「再演に使う衣装が保管中にカビやシミができて困ってる」「頼りになるクリーニング屋さんができたって言ってたよね」

「葉一さん取り敢えず来て!」葉一の腕を掴み店から引きずり出す百子だった。

百子
百子

この衣装でないと再演は考えられないって

葉一
葉一

でも、僕にそんな資格は・・・

百子
百子

ったく 男のくせになよなよくよくよ、クリーニングでお客さんを喜ばせるんじゃなったのかよ

百子
百子

やる前から諦めんのか やるんならやる やらないならやらない 男ならはっきりしろ

百子
百子

と、思いますけどどうします 葉一さん

葉一
葉一

やります やらせてください

百子
百子

葉一さん

百子のはからいでやる気を取り戻し、お店も再開することにした葉一。 最初の来客はシミ抜きのご依頼だ。

百子
百子

できることから・・・

素敵じゃない

葉一
葉一

はい!がんばります

百子
百子

このシミ取れませんかって

葉一
葉一

できるだけやらせていただきます

葉一
葉一

一点毎に分けて洗うときれいになるし生地が傷みにくいんです

百子
百子

葉一さんすっかり元気を取り戻したようで良かった

葉一
葉一

はい!シミ抜きは粘り強く根気あるのみ!

葉一
葉一

いたた ホチキスが指に刺さった

百子
百子

大丈夫?

わたしも朝急いでるとたまにやるわ

葉一
葉一

そうなの? じゃあ危ないから全部取ちゃいましょう

百子
百子

すごい量!

葉一
葉一

これで安心して納品できます

百子
百子

みんな喜んでくれてる 葉一さん良かったですね

葉一
葉一

自信がつきました 百子さんありがとう

百子
百子

急に問い合わせや来客が増えたと思ったら 今人気のお天気お姉さんがSNSに投稿してくれてたの

葉一
葉一

あれ?

あの時の!

葉一
葉一

ドラマでは他の三人のお話の他、百子さんを含めた五人が複雑に絡み合うストーリーが展開されます


百子
百子

『日本一顧客思いのクリーニング店』はhuluDVDコミックでお楽しみいただけます

NHK 簡単にできる洗濯術

葉一
葉一

浴衣の洗濯やしみ抜きを楽しくやってみましょう!レッツGO♪

百子
百子

色が出やすい浴衣の洗濯方法ね

葉一
葉一

少量のお酢で色が出にくい酸性サイドに!氷水でさらに色を出にくくしてお洗濯するよ

百子
百子

だから「お酢」ドーン!なのねw

百子
百子

あっ!口紅をつけちゃった

葉一
葉一

化粧品のシミには・・・「クレンジングオイル」を使います

百子
百子

またドーンww

葉一
葉一

化粧品がしっかり溶け込む量が必要 色柄物はこすらないでね!

百子
百子

クレンジングオイルにシミがどんどん溶け出すのが面白かった

葉一
葉一

洗濯してクレンジングオイルをしっかり落としましょう

葉一
葉一

汗で黄ばんだシミに ドライヤーを使わず放置も有効 色柄物は注意が必要

百子
百子

難しそうね

葉一
葉一

そう感じたなら信頼できるクリーニング店に依頼しましょ

TBS 人気店のマル秘節約術

百子
百子

一日密着取材していただきました 

葉一
葉一

結局のところ何でも自分でやるのが一番の節約ですw

テレ東 出没!アド街ック天国

葉一
葉一

いつも観ている番組に取り上げられるのは嬉しいですね

百子
百子

18位!

日経オンライン キーパーソンに聞く

人口減少に伴う市場成熟が着々と進行する中、競争が激化する一方のサービス業。価格競争力のある大手が勢力を拡大する半面、昔がらの個人店の多くは業種を問わず苦戦を続けているのが実情だ。そんな中、周囲から見ると「採算度外視」としか思えない親身のサービスで、生き残りを図ろうとしている小さなクリーニング店が東京都品川区にある。運営会社キャンディクリーナースの野中光一専務に話を聞いた。

聞き手は鈴木信行

   まずは会社概要から教えてほしい。

野中:昭和40年代に父が中延に創業したクリーニング店が前身で、現在はクリンハウスという屋号で西大井と武蔵小山に2店舗を経営している。物心付いたころから父がアイロン掛けをする背中を見ながら育ち、25歳の頃から仕事を手伝うようになった。

今日はこんな小さな店に一体何の用でしょう。
   「品川に驚くほど仕事が丁寧なクリーニング店がある」との情報をつかみ、その秘密を探りたいとお時間を頂きました。

野中:そうかなあ(笑)。至って普通のクリーニング店だと思うけど。

   そう思うのは専務だけで、御社は顧客にとって極めて画期的なサービスを展開しています。

ズバリ「洗濯し終わった洋服を、紙のタグを付けずに顧客に戻すこと」です。

東京都大田区生まれ。
クリーニング店に生まれ、25歳から父親の仕事を本格的に手伝現在う。現在クリンハウスという屋号で、武蔵小山と西大井の2店舗を経営(写真:清水真帆呂)。

野中:紙のタグが付いていたら、着る前にいちいち外すのが面倒でしょう。

   タグを外すのに必要な時間は、冷静に考えたらせいぜい十数秒。でも外すのは大抵、忙しい朝だけに、なかなか取れなくてイライラしている人はとても多いはず。

野中:それに、ホチキスでお客さんが指を怪我するんじゃないかと心配で。

   ほんとそうです。焦って外そうとすればするほど指に刺さる。また、うっかりタグを付けたまま出勤して恥をかいた人も相当いると思う。大手クリーニング業者はこの10年あまり、低価格化から当日戻しまで様々なサービスを打ち出しているが、「そんなこをこうにかしてくれ」という消費者は、今度こそ圧倒的多数派に違いありません。

野中:それはどうか分からないけど、ウチが洋服をお戻しする際にタグを付けないのは事実ですよ。

   そこが不思議で任方がない。業界関係者に聞くと、あのタグは、洗濯した洋服を顧客に返す時に商品を照合したり、工場での商品管理を円滑にしたりする上で必要不可欠なアイテムとのこと。「タグがないと、どれが誰の洗濯物か分からなくて商売にならない」と言う人もいる。そんな状況で、なぜ御社だけが「タグなし」でクリーニング業を成立させているのか、その秘密を知りたいんです。

野中:まあ、せっかく来たんだから、工場を見学していってよ。

   なるほど!「その答は工場のラインに隠されている」と言うわけですね。
では、遠慮なくお邪魔します。

野中:まず、これがお客様からお預かりした洋服を洗うドライクリーニング機。

   えっ、こんなに小さい?!家庭用の洗濯機とあまり変わらない。

野中:家庭用でも今は容量9キロ程度の大型機が売られているはず。これは大体10キロ。大手さんが採用しているのは22〜36キロぐらい。

   大型機で洗う大手に比べ、とても効率が悪そうな気が⋯。

野中:そりゃ悪いよ。でも、これだと服が傷まない。業務用の大型ドラムで服をぶん回すと、高いところから何度も叩きつけることになるからそれだけ生地が損傷する。それが嫌だから、お預かりした洋服は小分けにして、少しずつ洗うんだ。

   大手の中には、何倍もの服をまとめてぶん回している所もあるのに?

野中:うん。効率がどんなに上がっても、万が一にもお預かりした服の風合いが変わったり、皺ができたりしたら意味ないでしょ。

   しかも専務、よく見ると、この段階ではどの服にもタグが付いている。

野中:だってタグなしで洗っちゃうと、どれがどのお客様の服か分からなくなるじゃない。

   ということは、御社でも、預かった服には一回タグを付ける、と。

野中:店頭で受け付けた段階で一度付ける。そこまでは他のクリーニング店と同じです。

   なるほど!ということは、工場のラインのどこかで「独自の自動タグ外し工程」があると言うわけですね。先に進みましょう。


他社にはない謎の工程「脱液」

野中:次の工程は、こちらの「脱液」。服をドラムから取り出して、この脱液機に入れて、回転による遠心力でドライ溶剤などをしぼり出します。

   家庭用なら洗った後、一気に乾燥まで自動で行けるのに。やはりドライクリーニングは型崩れなどが起きにくい半面、工程が複雑になる、と。

野中:いやいや、ドライクリーニングでも、こんなことをしているのは今どきウチぐらい。大手さんは洗浄一脱液一乾燥と全自動で済ませていますよ。

   なぜ御社だけわざわざ脱液工程を?

野中:全自動でやる場合、洗浄後、そのままドラムを高速回転させて脱液するんだけど、家庭用でも洗った後は服がドラムの中でぐちゃぐちゃになってるでしょ。そのまま高速回転させちゃうと服が傷みかねないんだ。その点、一度取り出して畳み直して脱液機に入れると、その心配がない。

   1枚1枚、手で畳み直す?

野中:なにしろ服が傷む可能性があるから。で、脱液工程が終わったら、いよいよ乾燥工程。脱液機から取り出した服を1枚1枚ハンガーにかけて、こちらの立体静止乾燥機に入れる。

   ドラム式乾燥機に入れて回すのではなく?

野中:他の工程もそうだけど、ドラムの回転はどうしても服が傷みかねないから。で、乾燥工程が終わったら、こちらのプレス機でアイロンをかける、と。

   また手作業?先ほどからお聞きしていると、洗浄以降は、脱液で服を畳んで、乾燥で服をハンガーに掛けて、仕上げにアイロン、と手作業ばかり。もっと自動化が進んでいる業態かとすっかり勘違いしてました。

野中:それは大手さんの話。大手さんは、皺取り工程も全自動ですよ。業界用語で言う「とんねる」っていう設備があって、コンベアに載せて、蒸気を噴射し皺を取って、熱風で乾かしていく。でも、それをやると、服にコシがなくなる可能性があるんだよね。

   いくら服を傷めないためとはいえ、大手に比べて作業工程は多いし、設備も小型だし、手作業も相当残っている。それに、工場で作業しているのは見たところ、専務とお父さんとお母さんだけ。これでは⋯。

野中:うん。毎日、全然仕事が終わらない(笑)。自分でも「俺、なんて効率が悪いことしてるんだろう」って呆れてるよ(笑)


ついに判明した「自動タグ外し機」の正体

   専務、そうすると、独自の「超高性能自動タグ外し機」は⋯。

野中:そんなもの、あるわけがない。

   じゃあタグは⋯。

野中:最後に、手で外す。

   何百着、何千着もあるのに?

野中:「タグがあると面倒だ」「手にホチキスが刺さって嫌だ」って、自分だって言ってたじゃない。

   それはそうだけど⋯。

野中:大丈夫だよ。作業が終わらなければ店を閉めてから1人でやるから。人件費も発生しないし、何の問題もない。まあシミ抜きが多いと大変だけどね。

   シミ抜きも閉店後に専務が1人で作業を?

野中:シミ抜きは、奥が深い作業でね。シミの原因は油性、水性、タンニン、蛋白、色素と様々で、どれを原因とするシミのかは見ただけではなかなか分からない。だから気長に落としていくしかない。1時間ぐらいかかる時もある。シミ抜き料金は一回300円。

   1時間もかかるのに?!

野中:「馬鹿なことをやってるなあ」って思うよね(笑)。自分でもたまに「ここまでやる必要があるのか」って疑問に思うんだけど、シミ抜きはとてもやりがいのある仕事なんだ。きれいにシミが取れた時のお客さんの笑顔を想像すと、つい頑張っちゃうんだよなあ。この間も、女性のお客さんが店先で泣いて喜んでくれて。

   シミが取れたから?

野中:形見か何か分からないけど、大事な品だったんだろうね。きれいに落ちて本当に良かったよ。

   でも閉店して、そこからタグを外したり、シミ抜きをしていたら、それこそ寝る時間がなくなるでしょう。人を雇用したら⋯。

野中:そんな余裕ないよ。それにシミ抜きはしつこい性格でないとダメ。考えたら親父もそうで、自分が子供の時も毎晩夜中の1時ぐらいまで店の明かりをつけてアイロンがけとかしていて、お巡りさんが心配して「毎日遅くまで働いてるけどだいじょうぶですか」と見回りに来ていたくらいだから。
   
   そうか⋯「タグなし」サービスは手作業だったのか。それも全部、専務が1人でやっていたとは。

野中:今どき個人経営の店なんてそんなもんですよ。

   今の商売のスタイルは昔から?

野中:いや、昔はこうじゃなかった。以前は、洗浄から乾燥まで自動化していたし、立体静止乾燥なども導入していませんでした。


すべてを変えさせた10年前の 事件”

   やりやり方を変えたきっかけは?

野中:10年ほど前、ある事件が起きたんだ。ある日、若い女性客が、ウチがクリーニングしたコートを抱えて店に飛び込んできた。品物は忘れもしないマックスマーラのコート。聞くと、ウチにクリーニングに出したら手触り感が全然違ってしまったと言うんだな。一生懸命貯金した買った思い出の服だったのかなあ、怒りと悲しみで真っ赤な顔で涙ながらに抗議されちゃってね。
25歳で親父の仕事を本格的に手伝い始めて、そんなことは一度もなかったから、もうショックで。もちろん、必死にブラシを掛けたり、あらゆる手を尽くしたよ。けど、結局、最後まで元の質感は戻らなかった。既存のクリーニングの方法に問題があるんじゃないかと真剣に考え始めたのはここからです。

   たった1つのクレームですべてを変えたのですか?

野中:様々なお店に見学に行ってね。服を傷めないもっといい洗濯法が絶対あるはずだと。その結果、立体静止乾燥をはじめとする今のやり方を知ったんです。同じやり方をしているクリーニング店は全国に十数社ぐらい。
実は、この方法は新しいものではなく、30〜40年前の古いクリーニング手法なんだ。効率化が進む中で廃れちゃったやり方で、実際、脱液機なんてものは今やなかなかお目にかからない。ウチにあるのも祐天寺のクリーニング店が廃業する時に譲り受けたものなんです。

   いくら質の高いサービスを提供したいとは言え、効率をここまで犠牲にする方法に変更することについて、創業者のお父さんは?

野中:そりゃあ大反対だよ。「お前は馬鹿だろうが」って(笑)。でも、効率が悪かろうが何だろうが、この仕事を続けるなら絶対にやり方を変えたほうがいいと、自分も頑として譲らなかった。

   お父さんが反対した気持ちも分かります。ただでさえクリーニング業界では、御社と逆に効率を徹底的に追求した大手が価格競争力を武器に勢力を拡大している。

野中:問題はそこなんだよなあ(笑)。武蔵小山なんかも新しい店が回りにどんどんできて、もう大変。料金を上げるわけにもいかないし。でも、今のところはウチを支持してくれるお客さんも大勢いる。生きている間にもう1店、出店する。これが今の目標です。
   
   話を聞いているうちに、クリンハウスのよう店が存続することは、地元のお客さんだけでなく、日本にとっても何かとても重要なことのような気がしてきました。

野中:それは心強い。とにかく1日でも長く今のやり方で商売を続けられるよう
に頑張りますよ。

一終わりー

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